SK3材の平面研削・研磨(ラップ)・内径外径・ねじ研削加工はお任せください!

大古精機では精密ゲージ設計製作の加工技術・検査能力を活かして、精密研削加工を行なっております。

大古精機では、これまでの実績をもとに独自に加工条件を設定し、試作を行なっておりますので、SK3材の平面研削加工、研磨(ラップ)加工、内径外径加工、ねじ研削加工につきましても是非ご相談ください。

大古精機の精密研磨加工の詳細については、こちらをご覧ください。

SK3材とは

「SK3材」は、日本工業規格(JIS)における高炭素工具鋼の一種で、工具や刃物などの製造に使用されます。SK3材は、炭素含有量が高く、硬度と耐摩耗性に優れているため、切削工具や打ち抜き工具など、鋭い切れ味と耐久性が求められる用途で広く利用されています。

特徴

  1. 高硬度:
    • 炭素含有量が高く、焼入れ後の硬度が非常に高いです。これにより、切れ味や耐摩耗性が向上します。
  2. 耐摩耗性:
    • 高い耐摩耗性を持ち、長期間使用しても摩耗が少なく、工具としての寿命が長いです。
  3. 靱性:
    • 一定の靱性を持ち、衝撃に対する耐性も備えていますが、高炭素鋼であるため、他の合金工具鋼に比べると靱性はやや劣ります。
  4. 加工性:
    • 加工性は良好ですが、高硬度のため加工には高い技術と適切な工具が必要です。

化学成分

SK3材の主な化学成分は以下の通りです。

  • 炭素(C): 0.95~1.04%
  • マンガン(Mn): 0.10~0.30%
  • シリコン(Si): 0.10~0.35%
  • リン(P): 0.030%以下
  • 硫黄(S): 0.030%以下

規格

SK3材は日本工業規格(JIS)に準拠しており、JIS G4401で規定されています。この規格には、化学成分や機械的性質、試験方法などが詳細に記載されています。

利用例

SK3材はその高い硬度と耐摩耗性から、さまざまな用途で使用されています。

  • 切削工具: ドリル、タップ、リーマー、フライスカッターなど。
  • 刃物: ナイフ、はさみ、手術用メスなど。
  • 打ち抜き工具: プレス金型、パンチ、ダイスなど。
  • その他の工具: やすり、彫刻刀、のこぎりなど。

熱処理プロセス

SK3材は熱処理により特性を向上させることができます。代表的な熱処理プロセスは以下の通りです。

  1. 焼入れ(Quenching):
    • 鋼材をオーステナイト化温度(通常770~830℃)に加熱し、その後油中で急冷することで硬度を向上させます。
  2. 焼戻し(Tempering):
    • 焼入れ後、適度な温度(通常160~220℃)で再加熱し、所望の硬度と靱性を得るための処理です。
  3. 焼なまし(Annealing):
    • 鋼材をゆっくりと加熱し、適度な温度(通常720~780℃)で保持した後、ゆっくりと冷却することで、内部応力を解放し、加工性を向上させます。

まとめ

SK3材はその高い硬度と耐摩耗性から、精密な切削工具や耐久性のある打ち抜き工具など、多くの産業分野で重要な役割を果たしています。特に、高い精度と鋭い切れ味が求められる用途で広く利用されており、適切な熱処理を施すことで、さらにその特性を最大限に引き出すことができます。

精密研磨加工・ラップ加工

大古精機の精密加工/測定技術を活かし、精密研磨加工、ラップ加工を請け負います。