SKD材の平面研削・研磨(ラップ)・内径外径・ねじ研削加工はお任せください!

大古精機では精密ゲージ設計製作の加工技術・検査能力を活かして、精密研削加工を行なっております。

大古精機では、これまでの実績をもとに独自に加工条件を設定し、試作を行なっておりますので、SKD材の平面研削加工、研磨(ラップ)加工、内径外径加工、ねじ研削加工につきましても是非ご相談ください。

大古精機の精密研磨加工の詳細については、こちらをご覧ください。

SKD材とは

「SKD材」は、日本工業規格(JIS)における合金工具鋼の一種で、特に冷間工具鋼として使用されます。SKD材は、主に金型や工具の製造に用いられ、優れた耐摩耗性と靱性を持つことから、さまざまな工業用途に広く利用されています。

特徴

  1. 高硬度:
    • 焼入れ後の硬度が非常に高く、耐摩耗性に優れています。これにより、長期間の使用でも摩耗が少なく、工具としての寿命が長いです。
  2. 靱性:
    • 高い靱性を持ち、衝撃や反復荷重に対する耐性が優れています。これにより、工具や金型の割れや欠けを防ぎます。
  3. 耐摩耗性:
    • 高い耐摩耗性を持ち、金型や工具の摩耗を最小限に抑えます。これにより、高い精度と耐久性が求められる用途に適しています。
  4. 加工性:
    • 加工性が良好で、切削、研削、放電加工などの機械加工が容易です。

種類と化学成分

SKD材にはいくつかの種類があり、それぞれの化学成分は異なります。以下に代表的なSKD材の種類とその化学成分を示します。

  1. SKD11:
    • 炭素(C): 1.40~1.60%
    • クロム(Cr): 11.00~13.00%
    • モリブデン(Mo): 0.80~1.20%
    • バナジウム(V): 0.20~0.50%
    • マンガン(Mn): 0.20~0.50%
    • シリコン(Si): 0.20~0.50%
  2. SKD61:
    • 炭素(C): 0.32~0.42%
    • クロム(Cr): 4.50~5.50%
    • モリブデン(Mo): 1.00~1.50%
    • バナジウム(V): 0.80~1.20%
    • マンガン(Mn): 0.20~0.50%
    • シリコン(Si): 0.80~1.20%
  3. SKD12:
    • 炭素(C): 1.40~1.60%
    • クロム(Cr): 11.00~13.00%
    • モリブデン(Mo): 0.70~1.00%
    • バナジウム(V): 0.20~0.50%
    • マンガン(Mn): 0.20~0.50%
    • シリコン(Si): 0.20~0.50%

利用例

SKD材はその高い硬度と耐摩耗性、靱性から、さまざまな用途で使用されています。

  • 金型: プレス金型、パンチ、ダイス、射出成形金型など。
  • 工具: 切削工具、研削工具、スタンプツールなど。
  • 機械部品: シャフト、ローラー、ベアリングなど。
  • その他の用途: スクリュードライバー、ドリルビット、ハンマーなど。

熱処理プロセス

SKD材は熱処理により特性を向上させることができます。代表的な熱処理プロセスは以下の通りです。

  1. 焼入れ(Quenching):
    • 鋼材をオーステナイト化温度に加熱し、その後油や空気中で急冷することで硬度を向上させます。通常の焼入れ温度は1020~1080℃です。
  2. 焼戻し(Tempering):
    • 焼入れ後、適度な温度(通常180~540℃)で再加熱し、所望の硬度と靱性を得るための処理です。
  3. 焼なまし(Annealing):
    • 鋼材をゆっくりと加熱し、適度な温度で保持した後、ゆっくりと冷却することで、内部応力を解放し、加工性を向上させます。通常の焼なまし温度は850~900℃です。

まとめ

SKD材はその高い硬度、耐摩耗性、靱性から、精密な金型や耐久性のある工具、機械部品など、多くの産業分野で重要な役割を果たしています。特に、高い精度と耐久性が求められる用途で広く利用されており、適切な熱処理を施すことで、その特性を最大限に引き出すことができます。

精密研磨加工・ラップ加工

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