純チタン材の平面研削・研磨(ラップ)・内径外径・ねじ研削加工はお任せください!

大古精機では精密ゲージ設計製作の加工技術・検査能力を活かして、精密研削加工を行なっております。

大古精機では、これまでの実績をもとに独自に加工条件を設定し、試作を行なっておりますので、純チタン材の平面研削加工、研磨(ラップ)加工、内径外径加工、ねじ研削加工につきましても是非ご相談ください。

大古精機の精密研磨加工の詳細については、こちらをご覧ください。

純チタン材について

純チタン材は、純度の高いチタンを指し、その優れた特性からさまざまな産業で広く利用されています。純チタンは高い強度と軽量性、優れた耐食性、生体適合性などの特性を持ち、特に航空宇宙、医療、化学工業などで重要な役割を果たしています。

特徴

  1. 高強度・軽量:
    • チタンは鉄よりも約45%軽量ですが、強度は鉄と同等かそれ以上です。このため、強度と軽量化が求められる用途に最適です。
  2. 優れた耐食性:
    • チタンは自然酸化膜を形成し、海水、酸、塩基などの腐食環境に対して非常に優れた耐食性を示します。この特性から、海洋設備や化学処理設備に適しています。
  3. 生体適合性:
    • チタンは生体適合性が高く、人体との反応が少ないため、医療用インプラントや義肢、歯科材料などで広く使用されています。
  4. 耐熱性:
    • チタンは高温環境でも安定した特性を維持します。航空宇宙産業では、エンジン部品や機体の高温部に使用されます。
  5. 非磁性:
    • チタンは非磁性材料であり、磁気を帯びないため、磁気に敏感な装置や環境での使用に適しています。

純チタンの分類

純チタンは、一般にグレード1からグレード4までの4つの主要なグレードに分類されます。これらのグレードは、酸素や鉄などの微量元素の含有量によって異なります。

  1. グレード1:
    • 最も純度が高く、優れた加工性と耐食性を持ちます。強度は低いですが、延性が高く、複雑な形状の部品に適しています。
  2. グレード2:
    • グレード1よりもやや強度が高く、耐食性も優れています。多用途に使用される標準的な純チタンです。
  3. グレード3:
    • グレード2よりも強度が高く、耐食性も良好です。高強度が求められる用途に適しています。
  4. グレード4:
    • 最も強度が高く、耐食性も優れています。特に高強度が必要な用途に使用されます。

化学成分

純チタンの主な化学成分は以下の通りです(グレード1~4)。

  • チタン(Ti): 99.5%以上
  • 酸素(O): 0.18~0.40%
  • 鉄(Fe): 0.20~0.50%
  • 炭素(C): 0.08%以下
  • 窒素(N): 0.03%以下
  • 水素(H): 0.015%以下

機械的性質

純チタンの主な機械的性質は以下の通りです(グレード1~4)。

  • 引張強さ:
    • グレード1: 240 MPa以上
    • グレード2: 345 MPa以上
    • グレード3: 450 MPa以上
    • グレード4: 550 MPa以上
  • 降伏強さ:
    • グレード1: 170 MPa以上
    • グレード2: 275 MPa以上
    • グレード3: 380 MPa以上
    • グレード4: 485 MPa以上
  • 伸び:
    • グレード1: 24%以下
    • グレード2: 20%以下
    • グレード3: 18%以下
    • グレード4: 15%以下

利用例

純チタンはその特性から、多くの産業で広く利用されています。

  1. 航空宇宙:
    • 航空機の構造部品、エンジン部品、ロケット部品など。
  2. 医療:
    • インプラント、義肢、歯科インプラント、外科用器具など。
  3. 化学工業:
    • 化学反応容器、熱交換器、パイプラインなど。
  4. 海洋:
    • 海水淡水化装置、海洋構造物、船舶部品など。
  5. スポーツ用品:
    • ゴルフクラブ、自転車フレーム、テニスラケットなど。
  6. その他:
    • 時計、眼鏡フレーム、ジュエリーなどの消費財。

加工と仕上げ

純チタンは、その特性から特定の加工方法を必要とします。

  • 切削加工: チタンは硬度が高く、工具の摩耗が激しいため、専用の切削工具と適切な切削条件が必要です。
  • 溶接: チタンは酸素や窒素と反応しやすいため、保護ガス(アルゴン)を使用した溶接が推奨されます。
  • 成形加工: チタンは延性が高く、冷間成形や熱間成形が可能です。ただし、成形後の熱処理が必要な場合があります。

まとめ

純チタン材は、その高強度、軽量性、優れた耐食性、生体適合性、耐熱性、非磁性などの特性から、さまざまな産業で重要な材料として使用されています。適切なグレードと加工方法を選択することで、その特性を最大限に活かすことができます。航空宇宙、医療、化学工業、海洋、スポーツ用品など、多岐にわたる用途で利用されており、その需要は今後も増加することが期待されています。

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