プリハードン鋼の平面研削・研磨(ラップ)・内径外径・ねじ研削加工はお任せください!

大古精機では精密ゲージ設計製作の加工技術・検査能力を活かして、精密研削加工を行なっております。

大古精機では、これまでの実績をもとに独自に加工条件を設定し、試作を行なっておりますので、プリハードン鋼の平面研削加工、研磨(ラップ)加工、内径外径加工、ねじ研削加工につきましても是非ご相談ください。

大古精機の精密研磨加工の詳細については、こちらをご覧ください。

プリハードン鋼について

プリハードン鋼の基本概念

プリハードン鋼は、あらかじめ所定の硬度に熱処理された鋼で、最終使用前に追加の熱処理を必要としないことが特徴です。これにより、加工後の変形を防ぎ、時間とコストを削減することができます。主に金型鋼として使用されることが多く、特にプラスチック成形金型やダイカスト金型に適しています。

プリハードン鋼の製造プロセス

プリハードン鋼は、以下のプロセスを経て製造されます。

  1. 鋼材の選定: 適切な化学成分を持つ鋼材を選定します。
  2. 熱処理: 鋼材を適切な温度で加熱し、その後冷却することで所定の硬度にします。この段階で均一な硬度と組織を得ることが重要です。
  3. 機械加工: 必要に応じて、鋼材を機械加工して所定の形状にします。この段階での加工は、最終的な熱処理を必要としないため、変形や寸法変化が少なくなります。

プリハードン鋼の特徴

  1. 熱処理不要: 最終製品として使用する前に追加の熱処理が不要なため、加工後の変形や歪みが最小限に抑えられます。
  2. 加工性: 事前に適切な硬度に調整されているため、加工が容易であり、高い寸法精度を維持することができます。
  3. コスト削減: 熱処理工程を省略できるため、全体的な製造コストと時間を削減できます。

化学成分と特性

プリハードン鋼の特性は、化学成分によって決まります。主な成分には以下のようなものがあります。

  • 炭素(C): 硬度と強度を向上させる。
  • クロム(Cr): 耐食性と耐摩耗性を向上させる。
  • モリブデン(Mo): 高温強度と靭性を向上させる。
  • ニッケル(Ni): 強度と靭性を向上させる。

代表的なプリハードン鋼

  • P20鋼: プラスチック金型鋼として広く使用される。硬度は通常30〜35 HRC程度。
  • 718鋼: プラスチック金型やダイカスト金型に使用され、P20鋼よりも高い硬度と靭性を持つ。
  • NAK80鋼: 鏡面加工性に優れ、高硬度(40〜45 HRC)と高靭性を兼ね備える。

用途

プリハードン鋼は、以下のような用途で広く使用されます。

  • プラスチック成形金型: 高い寸法精度と加工性が求められる金型。
  • ダイカスト金型: 高温での使用が必要な金型。
  • 一般機械部品: 高い強度と硬度が求められる部品。

プリハードン鋼の課題と展望

  • 硬度の限界: プリハードン鋼は事前に所定の硬度に調整されているため、非常に高い硬度が必要な場合には適さないことがあります。
  • 均一性の確保: 大型部品では、熱処理による硬度の均一性を確保することが難しい場合があります。

将来的には、さらに高性能なプリハードン鋼の開発が期待されており、これにより、より多様な用途での利用が進むと考えられます。また、新しい製造技術や材料技術の進展により、プリハードン鋼の性能が向上し、より高い硬度や耐久性が実現されるでしょう。

プリハードン鋼は、その高い加工性と効率性から、金型製造をはじめとする多くの産業で重要な役割を果たしています。

精密研磨加工・ラップ加工

大古精機の精密加工/測定技術を活かし、精密研磨加工、ラップ加工を請け負います。