SUS304材の平面研削・研磨（ラップ）・内径外径・ねじ研削加工はお任せください！

SUS304材は、最も一般的に使用されるオーステナイト系ステンレス鋼の一種で、耐食性、耐熱性、機械的性質、加工性のバランスが非常に優れているため、幅広い用途で使用されています。SUS304は、特に食品加工設備、化学装置、建築材料などで広く利用されています。

特徴

1. 耐食性:
   • SUS304は、クロム（Cr）とニッケル（Ni）の含有量が高く、優れた耐食性を持ちます。特に、大気中や一般的な水環境、酸性やアルカリ性の化学薬品に対して高い耐食性を発揮します。
2. 耐熱性:
   • 高温環境でも安定した性能を維持し、800℃程度までの連続使用が可能です。耐酸化性も高く、様々な高温用途に適しています。
3. 機械的性質:
   • 高い引張強さと降伏強さを持ち、靱性も優れています。冷間加工によってさらに強度を高めることができます。
4. 加工性:
   • 優れた加工性を持ち、切削、研削、プレス、溶接などの加工が容易です。特に溶接性が良好で、溶接後の耐食性も維持されます。
5. 衛生性:
   • 非常に清潔で、食品や医療用の器具に適しています。表面が滑らかで、汚れや菌の付着を防ぎやすいです。

化学成分

SUS304材の主な化学成分は以下の通りです。

• 炭素（C）: 0.08%以下
• シリコン（Si）: 1.00%以下
• マンガン（Mn）: 2.00%以下
• リン（P）: 0.045%以下
• 硫黄（S）: 0.030%以下
• ニッケル（Ni）: 8.00～10.50%
• クロム（Cr）: 18.00～20.00%

機械的性質

SUS304材の主な機械的性質は以下の通りです。

• 引張強さ: 520 N/mm²以上
• 降伏強さ: 205 N/mm²以上
• 伸び: 40%以下
• 硬度: 187 HB以下（ブリネル硬度）

利用例

SUS304材はその優れた特性から、多くの用途で使用されています。

• 食品加工設備: タンク、パイプ、調理器具、製氷機など。
• 化学装置: 反応槽、配管、熱交換器など。
• 建築材料: 手すり、パネル、ドア、窓枠、外装材など。
• 医療用具: 手術器具、診断機器、歯科器具など。
• 家庭用品: シンク、調理器具、台所用品など。

比較と選択

SUS304と他のオーステナイト系ステンレス鋼（例えばSUS316やSUS303）との比較において、特に以下の点が強調されます。

• SUS316: モリブデン（Mo）の添加により、さらに優れた耐食性と耐熱性を持ち、海洋環境や化学薬品の使用環境に適しています。
• SUS303: 機械加工性が特に優れており、複雑な形状の加工や大量生産に適していますが、耐食性はSUS304に劣ります。

加工と仕上げ

SUS304材は、その優れた加工性から、さまざまな加工方法が使用されます。

• 切削加工: 高速切削が可能で、優れた表面仕上げが得られます。
• 研削加工: 高い精度での仕上げが可能です。
• プレス加工: 高い加工精度が求められる部品にも適しています。
• 溶接: TIG溶接、MIG溶接、スポット溶接などが容易に行え、溶接後の耐食性も良好です。

まとめ

SUS304材は、その優れた耐食性、耐熱性、機械的性質、加工性から、幅広い産業分野で重要な役割を果たしています。特に、食品加工設備や化学装置、建築材料、医療用具など、高い清潔性と耐久性が求められる用途で広く利用されています。適切な加工方法と選定により、その特性を最大限に活かすことができます。