HARDOX(ハルドックス)とは|難削材研削加工
先日、精密研削加工の実績をご紹介したHARDOX材についての情報を取りまとめてみましたので、皆様のご参考になれば幸いです。
HARDOX(ハルドックス)とは
スウェーデンのSSAB(スウェーデン鋼鉄)社が製造する高強度・耐摩耗性鋼板のブランド名です。つまり、**材料名(鋼種の一種)**にあたります。
HARDOXの特徴
耐摩耗性が非常に高い
通常の鋼材よりも硬く、摩耗や衝撃に強い。
例えば、建設機械や鉱山機械など、摩耗や衝撃を受ける環境で使用される。
高い強度と靭性(ねばり強さ)
硬いだけでなく、割れにくい(靭性がある)。
高強度であるため、薄くても強度を確保でき、軽量化にも貢献。
溶接・切断・加工が可能
通常の鋼より硬いため加工が難しいが、適切な技術を使えば溶接や曲げ加工も可能。
HARDOXの主な用途
HARDOXは主に、摩耗が激しい環境で使われます。
建設・鉱山機械
ショベルバケット、ブルドーザーのブレード、ダンプトラックの荷台など
砂や岩を扱う部分に使用し、摩耗を防ぐ。
産業機械
**シュレッダー、粉砕機、スクリーン(ふるい)**の部品
硬い材料を処理するため、耐摩耗性が必要な部品に採用される。
農業機械
トラクターのプラウ(鋤)、ハーベスターの刃など
硬い土壌を掘り起こす部分に使用。
防護・セキュリティ
防弾パネル、防護壁、セキュリティドアなど
高い強度と耐衝撃性を生かして使用。
HARDOXの種類
HARDOXにはさまざまなグレードがあり、硬度や厚みの違いによって用途が分かれています。
グレード 硬度(HBW) 主な用途
HARDOX 400 約400 HBW 一般的な耐摩耗用途(ダンプ荷台、バケットなど)
HARDOX 450 約450 HBW 建設機械、スクリーンなど
HARDOX 500 約500 HBW 採掘機械、シュレッダー部品など
HARDOX 600 約600 HBW 高摩耗部品(粉砕機、破砕機など)
HARDOX HiTuf 約350 HBW 高靭性用途(構造部品、耐衝撃部品)
HBW = ブリネル硬さ(鋼の硬度の指標)
まとめ
・HARDOXはスウェーデンのSSAB社製の耐摩耗鋼板のブランド名
・高強度かつ耐摩耗性に優れた鋼種
・建設機械、鉱山機械、産業機械、農業機械、防護用途などに使用
・グレードによって硬度が異なり、用途が変わる
・HARDOXは、過酷な環境で長寿命を求められる部品に最適な材料です。
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